2015年8月30日に放送されたNHKスペシャル 老人漂流社会「親子共倒れを防げ」
働き盛りの世代が高齢の親の収入を頼って同居するケースが増えてきていると言う。
景気低迷による所得の減少や非正規社員の増加、リストラなどにより実家に戻る中年世代が増えている。
その際、収入の柱となるのは親の年金だ。
しかし、親の年金といっても限度がある。このまま子供の仕事が見つからなかったり、収入が上がらなければ親子共倒れの危険性がある。
かつては子どもと同居すれば安泰と考えられていた老後、今それが揺らぎ始めている。
2015年放送のNHKスペシャル 老人漂流社会「親子共倒れを防げ」ではそんな親子の現状を取材した。
市営住宅で暮らす80代の男性
市営住宅で暮らす80代の男性を取材。
失業をきっかけに40代の息子が戻ってきた。
年金月9万5千円で息子まで支えなくてはならなくなった。
これまでは年金と生活保護で一人でなんとかやってきた。
しかし、息子が戻ってきたことで状況は一変。
働き世代の子供と同居すると、息子の収入があるとみなされ、生活保護が打ち切られたのだ。
しかし、息子には安定した月々の収入がない。
脳梗塞の父と息子、最低限の生活をするだけで精一杯だという。
家族4人で暮らす60代の夫婦。
30代の子供2人を養っている60代の夫婦。
夫婦の年金は12万円。
共働きで子供2人を育て上げた。子供が自立した後は穏やかな老後が待っていると思っていた。
しかし、30代後半の2人の子供は結婚せず、非正規の仕事をして暮らしている
スーパーでアルバイトをする娘と、東京で失業したあと親元に戻ってきた息子。
一家を支えるのは父親、70歳になっても仕事を辞められないと言う。
「悲しい。悲しいながらもいきていかなれければならない、生きている以上は」
と顔に深く刻まれたシワのある父親の言葉が現実を物語っていた。
同居でさらに厳しくなる現実
高齢の親が子供を支えなければならない現実。
しかし、親が支えきれなくなったとき親子共倒れに陥りかねない。
このように親子で一緒に暮らしても生活が行き詰ってしまう、というのはかつては想定していない事態だった。
このような状況の中、2015年1月、悲しい事件が起きた。
親の介護のため仕事をやめた60代の男性とその母親が自宅で亡くなっているところが発見されたのだ。
持病を患っていた男性が倒れ、その後母親もなくなったとみられている。
国や自治体は
生活困窮者自立支援制度や就労支援など対策を進めている
また親子が同居したことによって親も子も追い詰められることを防ぐために「世帯分離」という方策も取り入れられている。
視聴して
このNHKスペシャルが放送されたのが2015年、現在2019年ですが、これらの問題が解決されているとは言いがたい状況です。
親が介護が必要になっても子供が仕事をしていると介護ができない。
しかし、子どもが介護のために仕事をやめてしまえば、収入は親の年金に頼らざるを得ない。
この問題はいまだに解決しているとは言えません。
とはいえ、このような問題は自分が直面してみないとなかなか前もって考えるという人は少ないかもしれません。
どうしても、先延ばしにしてしまいがちな問題ですが、このような番組を見ることで考える1つのきっかけになるかと思います。
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※この記事の情報は2019年5月14日時点でのものです。最新の配信状況はU-NEXT公式サイトでご確認ください。