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老後を考える・老後の生き方

「終の棲家」をどうする?NHKスペシャル「人生100年時代を生きる」第1回「終(つい)の住処(すみか)はどこに」を視聴して 再放送・動画配信を見るには

人生100年時代を迎えようとしている今、

「老後安心して暮らすにはどうしたらいいのか?」
「終の棲家(ついのすみか)をどう選べばいいのか?」

という漠然とした不安を抱えている方も多いかもしれません。

これから日本は超高齢化社会を迎える中で、介護施設や介護労働者の不足などさまざまな問題に直面しています。

そのような中、2018年11月25日よりNHKスペシャル「人生100年時代を生きる」が2日間にわたって放送されました。

第1回「終(つい)の住処(すみか)はどこに」では老後安心して暮らせるための『終のすみか』について考えます。

ゲストはご自身も今まさに母の介護をしているという阿川佐和子さんです。

「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」

番組冒頭ある一組の高齢夫婦が出てきました。夫91歳、妻87歳、ともに認知症。
2人そろって今日でこれまでお世話になってきた「サ高住」を退去します。今、このように望まないにもかからわず「サ高住」を退去しなくてはならない高齢者が増えてきています。

一体現場で何が起こっているのでしょうか?

介護が必要な人はこの先20年、2035年までに2015年の1.5倍に急増。960万人になると予想され、終の棲家が大幅に足りなくなるとされています。

超高齢化社会を迎える中、深刻な施設不足の切り札として7年前に登場したのが「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」です。

「特別養護老人ホーム(特養)」の待機者が36万人を超えるなか、国は施設の担い手を官から民へと転換しようとしています。

「サ高住」が抱える問題

特別養護老人ホームは料金も安く手厚い介護がうけられますが、要介護度3以上の人しか入れず、しかも待機者が36万人を超える状況となっています。民間の介護付有料老人ホームもありますが料金が高く年金だけだと月額料金を払うことができません。

特別養護老人ホーム(公的施設)・・・利用料平均13万円/月 要介護3以上
介護付有料老人ホーム(民間)・・・利用料平均25万円/月
サービス付き高齢者向け住宅(民間)・・・利用料平均14万円/月 基本は住宅


この介護施設不足の切り札が「サ高住」だったのです。

実は今、その「サ高住」で想定外の事態が起こっています

サービス当初は比較的体の自由がきく介護の手間がかからない高齢者の受け皿として期待されていた「サ高住」ですが、現在NHKの全国のアンケートでは入居者のおよそ55%が「認知症患者」だということです。

その理由は高齢者が増え、認知症の方が増えてきたことがおもな理由ですが、「サ高住」に認知症患者が増えたことで現場の施設で働く人たち負担や経営が想像以上に厳しいものになってきています。

要介護度2の認知症患者

要介護度は症状に応じて5段階で認定されます。1が1番軽く1から5へと段階的に上がっていきます。
認知症の方は体の自由がきく方も多く介護認定が比較的軽くなりがちです。

中には5段階ある中の2と比較的軽く認定されている認知症の方もいます。

「サ高住」の収入は入居者が払う料金+介護報酬で成り立っていることがほとんどです。
しかし、要介護度が重いほど国から「サ高住」に支給される「介護報酬」は多くなります。

以下のように介護報酬は介護度が高いほど増える仕組みです。

要介護5=36万円
要介護4=31万円
要介護3=27万円
要介護2=20万円
要介護1=17万円

しかし実際は要介護2でも認知症を患い、毎日介護施設を抜け出し、迷子になってしまう高齢者、幻覚に襲われ夜中に騒ぐ高齢者がいます。

徘徊、幻覚、迷子など現場で働く人にかかる負担が大きくなってしまうのです。

にもかかわらず介護報酬は低い。

しかし、赤字でこれ以上人件費は増やせない。

徘徊を繰り返す人に退去をお願いするのもやむを得ない状況になっているのです。

逆に寝たきりなど、要介護度が重い方のほうが徘徊などの危険がないため、補助金が多いにもかからず手がかからないという矛盾が起きています。

施設も民営のためボランティアでやっているわけではなく、利益を出さなければ従業員に給料を払うこともできません。そのため、経営を圧迫するという理由で認知症の方の入居を断るケースが増えているというのです。番組冒頭で登場した夫婦もこのような理由で施設を出ていかざるを得なくなりました。

85歳以上の55%が認知症患者

ショッキングなデータがあります。

認知症の発症率の年代別データ
65歳~ 2.2%
70歳~ 4.9%
75歳~ 10.9%
80歳~ 24.4%
85歳~ 55.5%
※九州大学大学院 二宮利治教授調べ

なんと85歳を超えると2人に1人以上の確率で認知症を発症するのです。

100歳の認知症を患う入居者の方。

妻は10年前に交通事故で死亡。

子供たちはすでに70歳。

そうか、超高齢化社会というのはこういうことなのか。

子供が70代、もうすでにかなりの高齢者なのです。

100歳の認知症の親を70歳の子供が介護することができるのでしょうか?

70歳といえばすでに自身が介護が必要なことも多い高齢者なのです。

100歳のおじいちゃんが言いました。

「生きていてごめんなさい。何も悪いことしたわけじゃないけれど・・・」

入居者の選別をするサ高住も出てきています。
要介護度の高い人を優先的に入居させるのです。
そのため入居できない高齢者があふれてきているのです。

施設長の男性は言います。
「利用者の介護保険だけを見て選ぶというのも本当に福祉なのかというのはあるけど
それをさせているのは国かなと思う」

まとめ・感想

現在の問題として

要介護度が重い人にたくさんの報酬が支払われている。
軽い人には少ない介護報酬しか支払われない。

という制度の盲点があります。一見、重い人にたくさんの報酬が支払われるのは当たり前のように思いますが、

「要介護度が低くなることが本来喜ぶべきことなのに本人も家族も低くなることを心配している」

という声が実際には多くあるのです。

要介護度が低くなると、施設も報酬が減ってしまい、利用者もこれまで受けられたいた介護サービスが受けられなくなる、これまでは入れていた施設に入れなくなるという状況が生まれてしまう。

これでは本末転倒です。

将来、終の棲家として「サ高住」を考えていた方も多いかもしれません。

しかし、今回の番組をみると「サ高住」にもかなりの問題があることがわかりました。

簡単に解決法が見つかる問題ではありません。そもそも、100歳になって生きていてごめんない、なにも悪いことはしてないだけどね。といったおじいちゃんの言葉を聞くと、根本的な問題は考えても逆に余計分からなくなるような問題に突き当ります。

でもいつかは誰しもどのような形かは個人差はあっても向き合わなければならない問題です。

1つ考えるきっかけとして今回の番組は見てよかったと思っています。決して見て楽しい番組ではありません。とくに30代後半から40代、50代になっている方で今後のことについて、何かしら心にひっかかるものを持っている方は現実を直視するきっかけとして視聴してみることをおすすめしたいです。

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※この記事の情報は2019年2月23日時点での情報となります。最新の配信状況はU-NEXT公式サイトでご確認ください。

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