顔出しNGのお客様を招いて、毎回ワンテーマで顔出しでは話せないような「人生の裏側」を語るNHK Eテレで放送中の「ねほりんぱほりん」
2月6日(水)23:00~の回では「プロになれなかった元奨励会員」が放送されました。
【まもなく Eテレ23時】新作「プロになれなかった元奨励会員」。 #藤井聡太 七段 の活躍は気になりますが、きょうは「その陰で…」というお話になります #ねほりんぱほりん pic.twitter.com/FgF43YjTSF
— NHK ねほりんぱほりん (@nhk_nehorin) 2019年2月6日
藤井聡太七段の活躍で空前の将棋ブームにわく日本。
将来子供をプロ棋士にしてみたい、と思っている親御さんも少なからずいるのではないでしょうか?
しかし、その陰には「藤井聡太」になれなかった無数の若者たちがいました。
青春のすべてを捧げて追いかけてきた夢をあきらめなくてはならなくなったとき、そこに待っていたものとは?
その厳しすぎる現実が話題となっています。
これを見たら容易に子供をプロ棋士にしたい、なんてことは言えなくなるかも!?
毎回衝撃的なねほりんぱほりんですが、今回もまた違った衝撃がありました~!
再放送は?
再放送はアンコールが多かったものを不定期で再放送していますが、現時点では「プロになれなかった元奨励会員」の再放送予定は未定です。
放送内容
今回登場した2人は
将棋のプロを目指して奨励会に所属していた
ケンタロウさん(将棋歴5歳~)とエイキチさん(将棋歴6歳~)
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— NHK ねほりんぱほりん (@nhk_nehorin) 2019年2月6日
恋愛、友達との遊び、受験、就職、すべてを犠牲にして将棋に青春を捧げてきた2人。
しかし、プロへの夢が破れたとき待っていたのは
「学歴なし、職歴なし、社会経験なし」の26歳
という厳しすぎる現実だった!
「奨励会」とは
プロ棋士になるための登竜門ともいわれる養成機関が奨励会。
全国から選りすぐりの将棋の天才が集い、プロ棋士を目指してしのぎを削っている。
プロ棋士とは日本将棋連盟に所属する四段以上の人のこと
子供のころから将棋の天才と言われてきた若者が奨励会に入って初めてぶつかる厳しすぎる現実。
奨励会には約180人が所属している中、プロになれるのは年間わずか4人。
しかかも奨励会に入ること自体が、すごいことで全国の将棋の実力者たちが集まり、試験に合格するのは毎年20~30人ほど。
その選りすぐりの天才集団の中でさらに勝ち進まなければプロにはなれない。
しかも奨励会は26歳になると自動的に強制退会となる。
小学生の時に活躍していた羽生さんをみて「ヒーローになりたい」と思った。自分もなれると思っていた。
将棋道場へ毎日通い、友達とはもほどんど遊ばず、ドラえもんもドラゴンボールもほとんど知らない。
それほどまでに打ち込み青春の全てをささげてきました。
知られざる奨励会の日常
月に2回、会員同士で対局。
対局で勝ち星を重ねると昇級、昇段することができます。
対局がない時は学校に通ったりアルバイトをしたり自由に過ごすことができるのですが、しかし、そこは1分1秒無駄にできない世界。
1日離れただけで感覚が鈍ってくると言います。
1手で200通りくらいある選択肢の中から1番いい手を選ばなくらはいけない。
いかに早く最善手を探せるかの勝負なのだと言います。
だから、何をしていても常に考えるのは将棋のこと。
とにかくストレスがたまるので、親にもめちゃくちゃ当たってしまったそうです。
そして中途半端なことではプロにはなれないとエイキチさんは高校を中退。
どんなに才能があると言われていた2人も、大事な試合では、精神的に追い込まれて平常心で判断できなくなる
もうほとんど勝てると思った試合で最後の最後に負けてしまう。
それだけ勝つのは難しい。
いかに藤井聡太七段がすごいのかがわかりますね。
今、バラエティ番組などで大活躍中のひふみんこと加藤一二三九段も、彼らにとっては神のような存在。
めちゃくちゃスゴイ存在なのだとか。
そしてやってくる26歳の壁
プロにならなければ高校中退してまで打ち込んだものがすべてなくなってしまう。
26歳が近づいてくる23~25歳ころは地獄だったと言います。
将棋のことだけを考えて食事の味がしなくなる。
常に心の時限爆弾を抱えているような感じ
どんなときも楽しめない。
そしてとうとうその時がやってきてしまう。
この将棋に負けたら最後という試合で、いよいよ劣勢になったとき、
「背筋がスーッとした」
すべてが失われ自分の体がすべてなくなるような感覚だったそうです。
恐ろしすぎます。
そして奨励会を去った後は
「学歴、職歴、社会経験なし」で20代半ばにして、社会に突然放り出されるのです。
ケンタロウさんはプロ棋士をあきらめると言うと彼女も去っていきました。
まさにすべてを失ったのです。
その後お二人とも紆余曲折を経ながらも仕事を見つけ今は仕事に打ち込んでいるといいます。
「トップの人ほど努力していることに気付けたことが奨励会での一番の財産。」
というエイキチさんは和菓子の世界へ
ようやく打ち込める仕事に出会ったそうです。
そして最後にねほりん(山ちゃん)からの質問への答えが印象的でした。
「奨励会に入ったことに後悔はないですか?」
と聞かれた2人。
「まったく後悔していない」
「後悔しかない」
と答えがまっぷたつに分かれたのです。
今回のねほりんぱほりんを見て、我が家にも小学生の息子がいるのですが、ちょっと将棋でもやらせてみて、才能があれば、あわよくば・・・なんて思いもすっとんでしまいましたよ!
でも、ものすごく見ごたえがありました。
ねほりんぱほりん面白すぎる!
次回は『戸籍を持たない人』だそうです!次回もすごそうですね。
※この記事の情報は2019年2月9日時点でのものとなります。