祝日の朝6時30分~NHKで放送されている「インタビューここから」は現在活躍する著名人の方々の「原点」に迫る番組です。8月12日(月・祝)に「天気の子」が公開中の新海誠監督が登場しました。
【12日午前】3年ぶりの新作「天気の子」が公開中のアニメーション映画監督 #新海誠 さん。実物より美しいと言われる“空”や“雨”の描写。その原点は、故郷の長野県小海町にあるという。新作公開後、故郷で新海さんにインタビュー!
12日(月・祝)午前6時30分から放送予定。[総合]https://t.co/muQjJvfE0M— NHKドキュメンタリー (@nhk_docudocu) 2019年8月7日
この夏公開された「天気の子」が大ヒット中の新海誠監督。
異常気象が続く東京を舞台に描かれる、家出した少年と天気を変えることができる不思議な力を持つ少女の物語です。
新海監督の作品の特徴といえば、実物よりも美しいと言われる圧倒的な映像美。
光を巧みに使った美しい空や雨、微妙な色彩の変化を描き切る技は「新海マジック」と呼ばれています。
12日放送「インタビューここから」ではそんな次々と美しい映像を生み出す新海監督の原点に迫ります。
映像美の原点
新海監督が育ったのは長野県小海町。
小海線に乗って40分ほどかけて高校に通っていた新海監督。
学校に行くとき、小海線の電車の窓から外の景色を眺めていた。
季節により表情が変わる車窓、刻々と形を変える雲、自然の生き物。
小海町の自然をつぶさに観察してきた。
小学生の頃、冬はスピードスケートをしていた監督。
太陽が昇ってきて光で湖が光る様子、そしてその光が湖の表情を変えていく様子。
原点はそんな小海町の自然。
10代のころ
東京へのあこがれはあったか?という質問に
「外に出たい」
という根拠のない外の世界へのあこがれはあったと答えた監督。
このレールをたどっていけば都会へ続く、そんなことを想像もしていた。
10代は目立った存在ではなく、アニメの仕事に就きたいとは考えていなかったという。
勉強もスポーツも平凡、自分が何をやりたいかもわかっていない。
10代で抱えていた不安
高校卒業後、東京へ行くことが決まった。
その時、故郷の風景全部を記憶しようとしたという。
何気ない日常
東京の大学に進学し、卒業後はゲーム会社に就職。
ゲームのオープニング映像をつくる中で、自分の物語をつくりたいと思うようになった。
「彼女と彼女の猫」
そこで監督が描いたのは都会の何気ない光景だった。
満員電車、サラリーマン、くたびれた日常
を生きていた自分。
その日常を圧倒的な美しさで描いた。
「言の葉の庭」「秒速5センチメートル」
「こんなに美しい世界にいるのだから今いる世界もそんなに悪くないよ」と自分にいいきかせていたのかもしれない。という。
10代が主人公に多い理由
異常気象と言われる日本。しかし、若者たちにとっては当たり前の日常の1つなのかもしれない。
子供は今が異常気象、昔はよかったか、なんて知らないし、今を生きている。
「大人の絶望は子どもにおしつけるべきではない。」
今がすべて。大人の負債や心配とは別の世界で生きている。
そんな自分たちの世界で生きる子どもたちや自分の作品を必要としてくる人たちに作品を届けたいと語った。
視聴して
静かな語りの中にも、熱い情熱や伝えたい思いを抱いていることが伝わってくるインタビューでした。
監督の中にある故郷の圧倒的な自然の原体験があの美しい映像を作っているんだということがよくわかりました。
※この記事の情報は2019年8月時点でのものです。最新の配信状況はU-NEXT公式サイトでご確認ください。