定年後や老後になって、時間はあるのにやることがない、時間を持て余す「ひまいごシニア」が急増中なのだと言います。
「ひまいごシニア」というのは、ある会社がつくった「暇 × 迷子」の造語だそうです。
定年後になったら、あれもこれもやりたいと夢を抱いていた人も、3か月もすればやりたいこともなくなり、暇を持て余してしまったり、予定を埋めても本当にやりたいことがわからず「つまらない」「生きがいを感じられない」というシニアも増えていると言います。
また、何か始めようと思ってもいまから新しい人間関係をつくったり、新しいところに入っていくのが億劫だと二の足を踏んでしまうという人も。
結局家にいてテレビを見て暇をつぶしているだけというシニアの方が多いそうです。
10月25日放送のフジテレビノンストップではそのような暇を持て余しているシニアの方の生きがいややりがいを見つけるにはどうすればいいのかということが議論されました。
シニアの格差
今、若者や働きざかりの経済格差が話題となることが多いですが、実はシニアこそ格差が大きくなっていると言います。
シニアになると経済的格差だけでなく健康、人間関係、仕事などで格差が開き、生きがいを感じられる人、生きがいを感じられず1日中テレビの前で過ごしている人などその生き方に大きな差が開いてしまうと言うのです。
とはいっても仕事はしたいけれど働く場所がない、健康上の理由で働きに出ることができない、新しい仲間を作りたいけれどしり込みしてしまう、そんな人も多いかもしれません。
あれこれ考えているうちに億劫になって動けないという人も多いのかもしれませんね。
そのような中、番組では1つのヒントとしてある74歳の女性の生き方が紹介されました。
74歳のYou Tuber
その女性とは、今注目を集めていう74歳のユーチューバー成羽(なりわ)さんです。
成羽さんは、現在74歳。69歳のときからYou Tubeをはじめました。
投稿しているのは、ご自身が散歩をしている動画、白髪隠しをしているところを自分で撮影した動画、メイク動画など身近な出来事です。
昭和20年生まれの成羽さん。
定年退職後、介護をしていた父親を亡くします。
その後、時間がぽっかり空いて暇を持て余し、何をしていいかわからず、ひたすら散歩するだけの日々を送っていたそうです。
そんな成羽さんを見かねた娘さんが、ハワイに誘ってくれました。
その際、ハワイのことについて検索したときにハワイの動画を観てYouTubeという存在を知り、興味を持ったそうです。
そんな成羽さんも最初からすんなりYouTuberとしてデビューできたわけではなく、動画の投稿の仕方もわからず、独学で始め、調べているうちに、半年以上たってしまったそうです。
しかし、今では自分でスマホで自在に動画を加工・編集するまでになっています。
最近ではライブ動画を配信し、80人ほどの視聴者とライブで会話をしたり、命ある限りYouTuberをやりたいとエネルギッシュに活動しています。
そんな成羽さんのメッセージは
「何歳になってもやりたいことをやってほしい」
というもの。
今回番組で紹介された成羽さんを見て、やることがない生きがいがないという人も彼女の生き方を見ると、自分も何かを始めてみたいと思えるのではないかと思いました。
成羽さんのようにYou Tubeで動画を配信するのももちろんいいと思いますし、いきなりYou Tubeにデビューするのは抵抗があるという人もたとえばブログを始めたりツイッターを始めたり何か自分を表現する手段を持つのは、やりがりや生きがいを見つける1つの手段になるのではないでしょうか。
たとえば散歩するだけの動画でも視聴者の中には、足が悪くて歩けない人もいて、その動画を見て、散歩している気持ちになれると感謝の言葉をもらうこともあるそうです。
このように自分が発したことに対して感謝の気持ちをもらったり、なにかフィードバックをもらうことがやりがいにつながっていくのではないか、そんなことを感じさせてもらえました。